糖尿病・認知症予防に「ロカボな食生活」

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1. 糖尿病になったらどうなるの?

糖尿病って、よく耳にするけれど「自分にはまだ関係ない」と思っていませんか?

実は初期の段階では症状が目立たず、気づかないうちに進んでしまう病気なんです。

代表的なサインは、のどの渇き・トイレが近い・体重減少など。でもそれだけでは風邪や疲れと勘違いしてしまうことも…。そして放っておくと、目が悪くなったり、腎臓が働かなくなったり、手足のしびれが出たりと、日常生活に大きな影響を与える合併症を招く可能性があります。

怖いのは「気づかないうちに進行する」という点。だからこそ、予防がとても大切なんです。

2. 日本の糖尿病患者数と平均年齢

厚生労働省の調査では、日本の糖尿病患者は約1000万人、さらに「その予備軍」まで含めると2000万人ともいわれています。なんと6人に1人の割合です。

特に40代後半から増え始め、50〜60代でピークに。でも最近は、働き盛りの30〜40代や若い女性の間でも増えているんです。背景には運動不足や不規則な食事、糖質の多い食品の摂りすぎがあります。

つまり「年を取ったらなる病気」ではなく、私たち誰にとっても身近な病気だということですね。

3. 血糖値を上げるリスク

血糖値は、食べたごはんやパン、麺などの「炭水化物」が分解され、糖として血液に入ることで上がります。問題なのは、一度にたくさん糖質を摂ると血糖値が急上昇してしまうこと

するとインスリンというホルモンが一生懸命働きますが、これが長く続くとだんだん効きにくくなってしまい、結果的に高血糖が慢性化して糖尿病につながります。

血糖値の乱高下は「午後の眠気」「集中力の低下」「だるさ」といった不調の原因にもなるんですよ。

子どもでも、糖分の多い食事を繰り返すと

血糖値が急激に下がり、低血糖状態になる

   ➡︎脳のエネルギー源が不足

       ➡︎「不機嫌やイライラ」

につながることもあります。

4. ロカボとは

ここで注目したいのが「ロカボ」という考え方。

「ロカボ=Low Carbohydrate(低糖質)」の略で、ゆるやかな糖質制限のことを指します。1食あたり糖質20〜40g、間食は10gまで、1日合計70〜130gが目安。ご飯やパンをゼロにするのではなく、食べすぎないようにコントロールする方法です。

極端な食事制限ではないので続けやすく、健康づくりや体型維持にも役立つと注目されています。

5. 血糖値の急上昇を防ぐロカボな食べ方

それでは、どんな工夫をすればいいのでしょう?

主食をこれまでの半分にする

白米を茶碗に半分、パンは1枚にしてみる。代わりに野菜やたんぱく質をプラス。

  カーボンラスト

野菜やタンパク質、脂質のあるおかずを先に食べて主食は最後に食べると血糖値の上昇がゆるやかになります。

カーボラストについて詳しく知りたい方はコチラの記事へ

良質なたんぱく質をお腹いっぱい食べる

肉・魚・卵・大豆製品は満腹感が長続きし、血糖値も安定。

飲み物やお菓子に注意

ジュースや菓子パンは血糖値を一気に上げます。甘いものが欲しいときはナッツやチーズを。

GI値を意識する

白米より玄米、うどんよりそば、食パンより全粒粉パンを選ぶと◎。

ちょっとした工夫の積み重ねで、血糖値は驚くほど安定します。

6. ロカボにおすすめの食材

主食代わり:玄米、雑穀米、オートミール、低糖質パン

たんぱく質:鶏むね肉、豚ヒレ肉、サーモン、豆腐、納豆、卵

野菜・副菜:葉物野菜、きのこ、海藻、ブロッコリー

間食:アーモンド、無糖ヨーグルト、チーズ、ゆで卵

飲み物:水、お茶、無糖コーヒー

「糖質ゼロを目指す」より、「質の良い糖質を選ぶ」ことがロカボのコツです。

7. 例) 一日の献立はこんな感じ

朝食

• サラダ(オリーブオイルをたっぷりかける)
• ゆで卵 1個
• 無糖ヨーグルト+ナッツ
• 全粒粉パン 1枚

昼食

• サラダチキンとブロッコリー(オリーブオイルをたっぷりかける)
• 豆腐とわかめのみそ汁
• 雑穀ごはん 100g

間食

• ナッツひとにぎり
• 無糖カフェラテ

夕食

• 野菜たっぷりスープ(オリーブオイルをかける)
• 焼き魚(サーモンやサバ)
• 冷ややっこ
• 玄米ごはん 100g

無理せず満足感もあり、血糖値も安定。これなら毎日続けられそうですよね。
外食でどうしても主食を最後に食べられない時は、食事の30分前にナッツをひとにぎり食べると良いそうです。
 ナッツにフォーカスした記事はコチラ

8. まとめ

糖尿病は、誰にでも起こりうる身近な生活習慣病です。でも毎日の食事をちょっと工夫するだけで、リスクを減らすことができます。

ただし、無理な糖質制限は健康を害する可能性があるので、リスクを知って適度に行うことが大事。
過度な糖質制限を行うリスクの記事もあわせて読んでみてくださいね。記事はこちら

「ロカボ」はそのための強い味方。糖質をゼロにする必要はなく、少し控えて食事を変えるだけで大きな効果があります。

今日からできることはたくさんあります。

🍚 ご飯の量を半膳、主食は最後に食べる
🥗 野菜・たんぱく質はおなかいっぱい食べて良し
🥜 おやつをナッツにする

こうした小さな積み重ねが、未来の健康を守る大きな一歩になりますよ。

一緒に「ロカボなカーボンラスト生活」始めましょう🌿

オススメの著書

『脂質起動』:読んでみたい方はコチラ


『脂質起動』は、“脂質=太る”という固定観念を見事にひっくり返す一冊。著者の山田悟先生は、慶應大学医学部を卒業後、北里大学北里研究所病院で副院長・糖尿病センター長を務める糖尿病治療の最前線の医師で、「ロカボ」(緩やかな糖質制限)の概念を提唱したパイオニアです   。本書では、最新のエビデンスに基づき、脂質がエネルギー源・脳のパフォーマンス・生活習慣病予防などにおいて“まさかの味方”であることをわかりやすく解説。難しいこと抜きで「美味しく食べて元気になりたい人」にぴったり。肩の力を抜いて読めるので、健康がもっと身近に感じられる一冊です!

これからの健康のために、みなさんぜひ読んでみてください

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